夜更ししないで、早く寝る

文を並べると文章になります。

成長

歳を重ねるほどに幼少期の記憶は曖昧になる。

印象深い出来事だけが等間隔に点在しているイメージ。

 

覚えていたいことを覚えているとも限らず、たいていは小さい頃によく見ていた夢とか、インフルエンザで夜中に吐いた時の喉の感触とかが記憶されている。

小学生の頃によく“なっていた”状態がある。

気取った言い方になるけど状態としか言いようがないから仕方ない。

 

記憶にある限りではその状態になるのは学校にいる時だけだった。色んな事を同時に考えながら、同時に読んだ本や映画の内容を思い出して頭の中の情報量が一線を越えるとその状態がやってくる。

 

できるだけ文章になるよう説明すると、意識が身体から一枚壁を隔てた所に浮いている感じがする。そしてこれから何十年を生きていくことが不思議だという感情が一気に噴出し、なぜか家への帰り道がわからなくなって必死に思い出そうとする。

 

自分でも気持ち悪さを感じる程度には意味がわからない。

どうしてこんな自分でも解読できない意味不明な思い出を書き出したかというと、今日久しぶりに“なった”からだ。

帰り道がわからなくなるのが一番怖い。事象が怖いんじゃなくそこだけ感覚が妙にリアルなのが怖い。

ならないようになりたい。

 

でも、小学生の時に比べると帰り道を思い出すのは上手くなっていた。