日記
肩の荷のごく一部が降りて、ため息をつくほどに姿勢が前傾気味になる。そんな気分で朝から晩の間を過ごした。
小さくても荷は荷だ。
取れた途端にずいぶん重力が易しくなったように思える。
今日は鱈鍋をつついていた。
昆布を久しぶりに台所の上の棚から引っ張り出した。
真っ先に魚の目玉を食べる癖はきっとこれからも続く。
主観の考えに過ぎないが、灰汁を取りきる必要はないと思う。あれは無限に出てくるから。
鱈も白菜もエノキも余った。汁は濾して明朝にでもまた温める準備を整えた。
湯通しした鱈と白菜に対してエノキの割合が多いように思えたので、ひとつかみを残してガーリックとバターで炒めた。調理して置いておけばそのうち食べる。
生活について書こうとすると自然と飯の話ばかりになる。
自分の生活のなかでひとに開いている部分が飯だけだから、だと思う。それ以外を書くときは相当捻り出している。
今日みたいな、自分のなけなしのユーモアすら付与していない日記らしい文章のタイトルはすべて『日記』にしよう。
今日は、そういう日記です。