そして知識が増える
時々実家から庭の様子が写真付きで送られてくる。
主にスズメやセキレイが母が設置したタイ米を喰らっている写真が送られる。珍しい時だとキツネが雪山に穴を掘っていたりすることもある。
今日はシメという鳥が来ていたらしい。見たことのない顔つきで色は茶色くスズメより若干でかい。
調べるとスズメ目でスズメの仲間だった。こんなふうに鳥の知識がどんどん増えていく。セキレイやシジュウカラは実家の庭訪問アニマルズレポートで得た鳥の知識だ。
シメとはなかなか聞かない鳥だけど全国的に珍しいことなんだろうかとか考えていると、新しく一枚の画像が送られてきた。
見るとキジが写っていた。
そのあとすぐに動画も送られてきた。
キジが雪山を登っていた。徒歩で。そして足を滑らせていた。じゃあ飛べよ。
キジって家から出ずに生で見れるもんなの?やど戸惑いが隠しきれないが送られてくる情報も止まらない。
キジが来るのは今日が初めてではないらしい。結構前にも何度か来ていたそうだ。
メッセージが送られてくる。
「昨日は玄関通って庭に来たね」
連日通いだった。すごく当たり前に家に通っている。もうキジ側もあんまり『お邪魔してる』みたいな感覚じゃなく、馴染みの店くらいの気持ちなんだと思う。
それにしても母は国鳥に対する感動が薄いんじゃないだろうか。
とりあえずここは国鳥だからといって特別扱いをしない裁判長向きの性格だと解釈しておこうと思った。