タイトルが思いつかない
休日昼間のマックは学生が多い。
女子がアクセサリーをどの店で買うだのお金がある時はスピンズ行くだのと話し込んでいる。
そこだけ衝立のアクリル板が無いと錯覚するくらいに平然と、ずっと前からそうだったように、他愛なく会話を展開させていた。
トレーの上の広告紙にフライドポテトの油が染みているのを見ると、果たしてこれが本当に正解なのかいつも疑わしくなる。
女子達が相変わらず話しながら店を出て行き、店をわずかに回転させた。
僕はというとポテトの脂っこさにやられて胃をぐるぐるさせるばかり。彼女達の方がよほど世の中に貢献している。
もうすぐ読み終わる小説が鞄の中に入っているが、だらだら長居するようタイプの店でもない。ファストの名が廃れてしまう。
まだ行列は続くし客の呼び出し音は止みそうもない。
これから映画を見に行く。席を立って、店を回転させた。