砂糖醤油、たらこバター、醤油に海苔
紙の日記帳にデタラメを書いていた頃、やたらとレモンタルトを多用している時があった。
レモンタルトは語感も良いし清涼感がある。何より外国の童話に出てくる気配を纏っているのが良い。
ロシア童話にはよく三人兄弟が登場する。ほとんどの場合上二人が高慢ちきで末っ子だけが心優しい性格をしている。冒頭に王家の父親が出てきたら、その話は末っ子諸々の苦難を魔法と人柄で乗り越えて幸せになるパターンと決まっている。そしてそういった話に出てくるのは白パンとワインで、レモンタルトなどに出る幕は用意されていないのだ。
日本現代話を生きる僕も、レモンタルトを食べたことは無い。特に食べたいとも思わない。食べるなら金箔がのっけてあるチョコタルトの方が良い。
そしてチョコタルトよりも今は餅の方が食いたい。