3月に桜が咲くところなんか見たことない
用事がたくさんあったので外に出る。その帰り道の話。
もう4月も近づいてきているってのにまた発泡スチロールくらいの大きさをした雪がポコポコとコートに当たる感触を味わえるとは思っていなかったから驚いた。この雪は粒が大きいから積もるのも速い。あっという間にコンクリートを白く染め上げていってしまう。
大概3月のカレンダーに描かれているイラストはピンク系が多い。卒業式に散る桜やひな祭りの飾りなど。だのに目の前は真っ白だ。比喩じゃない方で。
こんなに白いと春が来ないんじゃないかと不安になってしまう。頭の中で松任谷由実の曲が流れ出す。
そんなわけで外が寒かったから久しぶりにホットミルクを淹れて飲んだ。ラムスデン現象に辟易しながらも体は温まった。夕飯の蒸し鶏を食べ終わって見た窓の外は外灯に照らされた雪に一面覆われていて、明日出かけたくなくなっちゃいそうになる。