夜更ししないで、早く寝る

文を並べると文章になります。

人それぞれの感覚の問題

夕暮れ時に歩く上り坂。空気は澄み渡り良好、真横から吹きつける風がやや強いのが難点な帰り道で何気なく坂の脇の下に目をやる。

集合住宅に隣接する公園で複数人の子どもがボール遊びをしていた。体育の授業で円の体形になってボールをトスし合う、あの何が楽しいのかわからない運動だ。

走り回り、声をかけあい、飛んでいくボールに全員が夢中だ。片田舎の夕暮れ時の風景として理想的とも言える。

あんなに集まってトスもどきをするなんて意味は不明ながら微笑ましいなあと思ってしばらく目を離さずにいたら気付いた。

子どもなんて一人もいない。

今いる位置から現地までの距離はそこそこあるとは言え、彼らが成人しているかどうかくらいは分かる。

え?この夕方に20代半ば(と思われる)軍団がボール遊びを全力でしているの?

冷静に考えたら別におかしいことではないのかもしれない。実際彼らがボールを追いかけ回そうが少年少女が缶蹴りをしようが何の問題も無い。

ただ最初に幼年の戯れと思って見てしまっては気づいてからの違和感が膨れ上がってくる。

途中、自分は夢を見ているのかと思ったくらいだ。

家に帰って何となくやきもきしながらも、こんな日は早めに就寝しようと寝床に入る。

その日の夜は悪夢を見た。