雨が降ると勘違いしたミミズが道路に出ていることが多い。そして晴れた後には力尽きてくたばっている。
そういう目に遭うのはたいていミミズだけれども、今日はカタツムリが道路を横断していた。
今まで見てきたカタツムリ史上一番小さい。幼体なのかもしれない。
ミミズには申し訳ないが、カタツムリの方が晴れた後の良くない想像にむず痒さを感じる。
そっと殻をつまんで草むらに設置し直した。
おそらく時間が経てばまた道路に出てきて五分の可能性で平たくなるだろう。
カタツムリにとって目的地であろう場所から遠ざける形にもなった。
人間と軟体生物、力がある方がいいというものではないなと思いながらそこを後にした。